DavePerthのオーストラリア生活記&海外旅行記

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スマホも地図アプリも無くても冒険は出来た❕中国から中央アジア ~シルクロード横断ディープ旅~ 中国編①

ハノイから中国・昆明へ>~怒涛の混乱の移動から大都市昆明に溶け込む~

 

 

《圧迫感がすごい上段の地獄寝台で国境に向かう》

駅のホームに着くと、ここが首都の長距離列車が行き交う中心駅かと疑うくらい品祖で明りも少なく真っ暗だった。

そして駅員も不愛想で英語が全く通じなく、どの電車に乗って良いかさっぱり分からな。何故かこちらが外国人だと分かると本当に冷たくあしらわれることがここベトナムではちょくちょくある。しかしチケットを見せて困ってるんだから駅員ならもうちょっと丁寧に対応してくれよ。

 

何とか乗るべき電車に乗り込み自分の席を見つけると、そこは上中下と3段あるベッドの一番上だった。今まで2段ベッドの寝台列車しか経験なかったので、これが噂に聞いていたベトナムの狭い3段ベッド車両かと愕然とした。

上に上がってみると思った以上にスペースが無く、やっと寝転がれるが、天井がすぐ目の前に迫ってきているので満足に座る姿勢を取る事も出来ない。ちょっと頭を上げるともう天井にぶつかってしまうので、結局一度上に上がったら寝ているしかない

ふと気配を感じると、

頭の上の壁をゴキブリが這いずり回っている。。その距離約15cm。

この姿勢なので当然距離も近い。寝ている間に俺の顔の上を歩くんじゃないかと不安になる。なんかここ数年ゆるい旅をしてたので、急に目を覚まされた気分になった。最近こういう感じで旅してないので正直感覚を忘れてしまっている弱い自分にも嫌気がする。

早く旅モードにギアを上げて行かないと。。

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恐ろしく狭く、圧迫感のある最上段のベッド。ゴキブリとキスも可能なほど。。

 

《国境に到着❕が、俺は一人取り残された。。》

翌朝、思ったよりは良く眠れたがさすがにホテルよりは眠れなかった。

朝5時前まだ薄暗い時にラオカウという国境近くの駅に着き電車を降りると、欧米人の旅行者が意外にも多く乗っていたみたいだが、皆一人残らず駅前で看板を掲げていた旅行会社のドライバー達にピックアップされていってしまった。。

どうやらここから皆サパという山間の少数民族が多くいるエリアに行くらしく、そこでトレッキングとかするらしい。

 

でもチケットを買った代理店によると、俺のネームボードを持った奴もここに来るはずであったが、俺のネームボードが無いぞ!どうなってんだ!そして他の旅行者達は全員それらのドライバー達にピックアップされてしまい、

俺は一人ポツンと残された。。

どういう事だ!? 確かに俺は電車のチケットと一緒に中国側国境から昆明までのバスのチケットを買ったはずだ!そしてその際この駅で迎えが来てると確かに偽シンカフェの女の子は言っていたし、彼女の英語にも問題なかった。

何故誰も来ない???

途方に暮れながらしばらくその場で固まっていると、さっきたくさんいたドライバーのうちの一人が戻ってきて俺の名前がある事に気付いたらしく、リストを見ると一番下に俺の名前があった。

だが俺の出発は9時らしい。そして時計はまだ5時前を指している。。

なんで!?

とにかくそういう事なので、9時に誰か戻って来るからここでそれまで待ってろとの事。

おい、ここ何にもないぞ。。

 

本当に国境付近のちーーーさな町で屋台くらいしか時間潰す場所が無い。町は太陽が上がり明るくなり人々がたくさん行き交い始めるが、俺は何もする事無くひたすら駅の待合室でぼーっと待っていた。

退屈すぎて話相手になるキュートな一人旅ギャルでもいないかと探すが、割と小奇麗な旅行者達は皆サパへいってしまい、ここにわずかにいるのはきったねぇヒッピー風の野郎のみ

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ここが何もないラオカウの駅前。4時間以上待った。もはや修行だ

それでも時間はやがて9時になり、さっきのドライバーが戻って来るがどうも要領を得ない。そこでチケットを買ったオフィスに電話を入れると現場のスタッフと何事が話してようやく解決したのか、そいつのバイクのケツに乗りチケットをオフィスでピックアップするとあとは目の前に国境があるのでバイバイ

どうやらチケットはあるので国境渡ったら自分でバスターミナルに行きそこでバスに乗、との事。

これってあんまり事前にチケットを購入した意味が無いんじゃないか?

そして荷物を持ち歩いて国境オフィスに行った。

 


旅の中国語会話 伝わるフレーズ集

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旅の指さし会話帳4 中国[第三版]
奥の門が中国への国境。だからといって何も面白いものはない。

 

《いよいよ中国入国❕が、漢字砂漠&自分の無計画さにピンチが早速やって来た》

その緊張の国境では係員が死ぬほど愛想が無い以外は全く問題無く無事入国出来た。日本人だからといって何もなかったな。最近両国関係はあまり良く無さそうだけど、ちょっと拍子抜けしたくらいだ。

 

そしていよいよ初中国。

入国したのは良いが、

中国に関しては情報も地図もガイドブックも何も持っていない。

中国旅行に関して知っている事は、

  • 中国の通貨は元であること
  • 共通語は北京語
  • 日本国パスポート保有者は15日間ビザ無しで旅行が出来てそれ以上は延長が不可欠

以上、3点のみ。

 

とりあえず今後のプランは、

ベトナムから中国入国して一旦北京まで北上して、シルクロードを横断して中央アジアに抜けるという事しか決めていない。

 

今回の旅の最大の目的・中央アジアは観光国では無いのでそちらの方に旅立ち前は気を取られ、中国に関しては全く何も考えてなかったが、入国したらいっぱいいるであろう他の旅人達にでも色々聞けばいっか、くらいに思っていた。

唯一の心配が日本人という事で国境や警察官とかにいちゃもんつけられたり、地元の人々に石でも投げられるんじゃないかと懸念してたくらいだ。(これは実際石を投げられるどころか、後々逆に親切にされる事の方が多かったので驚いた)

 

ハノイ昆明雲南省は昔からバックパッカーに人気のルートなので、さぞかし旅人で溢れてるかと思いきや、

ん?誰も旅人なんていないぞ。。

国境を超えると面白いくらいに同じ顔の漢民族しかいない。。表記も全て漢字に変わり、旅行者を出迎える様子は全く無い。う~ん?何か予定と全くちがうぞ。

俺は中国はガイドブック・地図無しに、適当に他の旅行者やそこら辺のゲストハウスやインフォメーションセンターなどから得る情報で乗り切るつもりだったが、ここにはそんなもの全く無い。

それどころか英語のえの字も通じない感じだ。。

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国境を超えるとそこは漢字しかない世界。外国人も全然見かけなかった。。

【そう、勿論この時にはスマホなどは持っていなく(2011年5月)、グーグルマップ・翻訳機能など当然何も持ち合わせていない状況だ。】

 

要するにガイドブックも情報も何もないという事は、

裸同然で入国して、これからこの漢字砂漠の国を彷徨わなくてはならない状況に自分は置かれているという事である。その事にこの時改めて気づいてしまった。。。

バカなのか、俺は。。。

 

とにかくまずは両替しなければならないので、両替商を探すがそんなものは無く、しょうがないので銀行に向かう。そこでお姉さんが何の要件かと聞いてくるのだが、どの人にも全く英語が通じず、筆談を始める。

とにかく今まだカードは使わずに現金を使いたかったのだが、USドルという単語を日本風に"米国貨幣”など書くがさっぱり通じない。そしてオーストラリアドル”豪・金"と書いても誰もが首をかしげ、ここでは変えられないという。

そんなわけがない!USドルは絶対あるだろ!

どうも意地悪では無く本当に助けたいけど、単に意思の疎通が出来ないといった感じなので、結局今は現金での換金をあきらめバックアップ用のカードで金を下した。

 

【後で分かったが中国漢字ではアメリカは”美国”でUSドルは”美元”と書くらしい。日本語とは使う漢字が違うのでこの先もあまり筆談は通じなかった。】

 


旅の指さし会話帳4 中国[第三版]

 

銀行やバスターミナルを探す時も人に聞いたりしたが、英語が全く話せずこちらは中国語が話せないので苦労はしたが、どうやら人は皆良さそうである。誰も石を投げてきたりしない。

それどころか皆困った様子を見て助けようとしてくれる感じがある。ここは田舎だからだろうか、いやまだ油断してはならない!と自分に言い聞かせる。

ターミナルを見つけ、待っていると昆明行きのバスが来てそれに乗り込む。

乗客は皆中国人でここでも誰も外国人旅行者などいない。昆明のバスターミナルにはいるだろうと気持ちを切り替える。

周りの乗客もイメージとは違い人はとても素朴そうだ。運転手はやさぐれた荒れくれドライバーといった坊主頭のおっさんで、途中から交通量が多くなってくると、やたらビービークラクションを鳴らし続け、親の仇のように全ての前の車を抜いていく

対向車も絶対譲らないので2車線に3台の車がギリギリで通って行く有様は他のアジア同様恐ろしい。急速な発展をしてるといってもやはり中国。他の車もアグレッシブでまるでレースをしているかのような果敢な抜きつ抜かれつの攻防ベトナム以上かも。

ただ風景は山道の両側に田園風景が広がっており、そこに少数民族らしき農民達が籠をしょって、てくてくのんびりと歩いている様はのどかで中国らしい。中国最初の食事はバスの休憩に寄った食堂の担々麺みたいな辛めのスープのうどん。これはまあまあ。中国は食に期待しているが、出だしはいい感じ。

 

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昆明までの道中車窓から。雲南省の山間部は突如こんな建造物が現れる。

 

《途方に暮れたバスターミナル、そしておばちゃんの親切に大感謝!!》

やはり渋滞してたのか、夕方6:00着の予定が8:00に到着。

何やら暗い中騒々しいバスターミナルに到着したが、ここでも旅人らしき人は皆無。そして英語も全く通じ無さそうだし、バス降りたらメチャ客引きが待ち構えてるし、そもそも一番の問題はここがどこだか分からない。。

 

地図もガイドブックも持たずにおまけに昆明について何も調べて来なかった事を今更後悔。というかどうしてそういう思い込みをしていたのか自分でも分からんが、

昆明は外国人バックパッカーもたくさんいて情報もそこら中に溢れてるだろう!

と何も考えずここに来たが実際来てみると近くに町など何も無さそうで、バックパッカーなど皆無の様子。また、中国人でも地元付近の住民が多そうでここはただバスが行き来してるターミナルに過ぎないみたいだ。。

っておい!では一体町はどこなんだ~~!

地図も無い、英語も単語すら通じない、町もどれくらい離れてるかさっぱり分からず、どうしたら良いのか完全にNO IDEAという状態だぞ!

自分のおろかさに今さら気づいたが、とりあえず昆明の町に行かなくてはなるまい。バスを降りたところで客待ちをしていた一人のおばちゃんはどうやら単語は少し理解するらしい。(といってもホテルとかバスとかそういったレベルだけど。。)

そのおばちゃんはどうやらホテルを経営してるらしく、とりあえずついて来いという。もしかしたらおばちゃんの目指す方向の建物の裏に町が広がっているのでは!

と淡い希望はすぐに絶望に変わる。

建物の裏はさらに真っ暗で、人気すらない。。。

そしてそこがおばちゃんのホテルだというが、俺はここではなく町に行きたいんだ!と主張するが全く通じない。おまけに家族らしき人達も集まってくる始末。そこで俺は境の町では全く通じなかった筆談を試みる。

伝えようとしたのは、

  • ここから町までどのくらいの距離でどういったらいいか?
  • そして旅人が泊まれる宿はどこか?

が、それすら伝わらない悲しさ。筆談で、”何処、街中心地?””外人宿”など書いてみるが全く通じず、

しまいには数十人に囲まれ皆一様に首をかしげている。

孤軍奮闘する事30分余り、ようやく俺の質問を最初のおばちゃんが理解した様子で、また着いて来いと言い、元々来たターミナルの方に歩いて行く。ほとんどドライバー達は去って行ってしまい、閑散としている中おばちゃんは一人のドライバーを見つけてきて来た。

そして何とおばちゃんもその車で町まで心配で着いてきてくれるみたい。

昆明の中心地に向けて車はかなり走っても町が見えて来ず、30分近く走るとようやくビル群が見えて来た。こんなにも町まで距離があったとはびっくりで、おまけに最初町まで歩こうかと一瞬考えた自分がまぬけである。

そして何より自分の無知さを恥じたのは、勝手に雲南省の田舎町だからせいぜい中心地の通りが2,3本の小さな町だろうとたかをくくっていたことだ。しかし実際の町の大きさは想像をはるかに超えていた!

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昆明の街は自分が想像していたより何十倍も大きな都市だった!

なんだ、大都会じゃないか。。ビル多し。そしておばちゃんの奮闘でカメリア国際青年旅社というユースホステルを無事に見つけ、おばちゃんに顔と膝がくっつくくらいの丁重なお辞儀を繰り返し例を言うと、

おばちゃんは金も何も請求せずに心から良かったという顔をして帰って行った。。

これまた想像していた中国のイメージを覆されびっくり。なんという親切に溢れ心からのハニカミスマイルを見せるのだろう、あのおばちゃんは。

 

これで中国の第一印象はごくごく良いものになった。

 

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