DavePerthのオーストラリア生活記&海外旅行記

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スマホも地図アプリも無くても冒険は出来た❕中国から中央アジア ~シルクロード横断ディープ旅~ 中国編⑳

ウルムチ~国境>~中国にさようなら、そして怒涛の30時間バス移動の始まり~

 

 

ウイグル料理で中国最後の晩餐》

翌朝は眠たかったが8:30頃には起きて例の”地獄のカザフビザセンター”に行った。今日は前回程のカオスな地獄絵図、ではなくそこまでの戦いをせずに無事に建物に入り、申請していた待望のカザフスタンビザをピックアップした。

そして宿に戻り、仲良くなってたピーターカップらとウィグル地区近くに行きウィグル系の飯屋に入った。店の人々は感じよく、ナンの上にラム肉がドカンと乗った料理やケバブ、ライスとどれも美味かったが注文の数がうまく伝わってなく一人一皿来てしまい食べきれない程の量だった。そしてこんな感じの料理がこれからの主食になって行くんだと心新たにした。

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ウィグル料理。ラムが中心なのかな?ボリュームがやばい。。

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このピーターカップル達とは後のウズベキスタンで一緒に行動する事になる。

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ケバブ(串焼き)の火の番を任されてる少年。

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調理場が外にあったりするのでお持ち帰りに便利。

そして皆と別れ宿にもどり出発することにしたが、他の旅行者は皆外出していてお別れが出来ずに寂しかった。

ここでは本当に色んな人に出会い色んな事が起きて、かなり濃い時間を過ごす事が出来た。ウルムチとこの宿、有難う。本当中国の最後にこんな時間が過ごせて最高だったな。

そして北京であんなに退屈して落ち込んでいたのがウソみたいだ。。

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これが思い出いっぱいウルムチのホステルのロビー。おやじの作るスペシャブレンドコーヒーも良かった

《混沌の国境越えバス旅が始まった❕道連れは変態スイスコンビ》

宿を出てバス乗り場まで行ったが、予想通り出発時間を過ぎてもバスが来る気配すらない。。

午後5時から待っていて5時半過ぎにスイスコンビもやって来て、3人でカザフスタンに向かう事が出来るようになった。徐々に地元の人達も集まり始め、結局バスがやってきて出発したのは6:30だった。。

これから29時間のバスの長旅が始まるが、このバスは中国での麗江行のバス以来の台バスだ。ただ中国の縦3列よりもゆったりした2列なのでなかなか快適そうだ。

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寝台バス。結構ゆったりしてる。中央は麗しのレディーボーイにフェ○された、性獣ビクトール

ようやく走り始めたと思ってしばらくしたら、変な郊外の免税店地域みたいな所で止まってしまった。

そしてここからが悪夢の始まり。

訳が分からず車から降りて辺りを見回すと何件がホテルみたいな煌びやかな建物があるのだが、目の前の一つに入ると貴金属やら洋服やら電化製品やらがある免税ショッピング施設になっていた。

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国境近くの免税ショッピング施設は金の亡者の集まる場所だった。。悪魔の足止めを余儀なくされる

 


 

バスの前に戻ると建物の中からどかどかと、ロシア系らしきおばちゃんたちがものすごい荷物を抱えこのバスに突進してくる。そしてバスのスタッフにも手伝わせて更なる荷物を何往復もして運び、荷台スペースの中に詰めようとするが既に乗っている乗客の荷物でいっぱいなので、荷物を一旦全て出して再び詰め替えている。。

その量の半端ないこと!

おばちゃんは4,5人いるのだが、それぞれTシャツ、服、電化製品などを個人が同じ品を大量に持ち運んでいる。なかでもTV係のおばちゃん2人はそれぞれ10台以上ずつ持ってきて来ているからスペースと時間を恐ろしく取る。

なんだかわからないが想像してみるに、ここら辺は中国とカザフスタンの国境で、カザフスタンから来てると思われるロシア系のおばちゃん達は、物価の安い中国で買い付けそれをカザフスタンで売っているんじゃなかろうか。

そしてこの免税店はこんな辺鄙なところにあるのだが、その理由はこういう人達をターゲットにやっているんではなかろうか。それにしてもTシャツなんかも300枚くらいは買い込んでるし、恐ろしい荷物を積み込んでくれるな。。

地図で見るとウルムチから目的地のカザフスタン第2の都市・アルマティまではそんな距離が有りそうに見えないのに、ここまでで既に2時間以上経過しており、全行程が29時間でスケジュールされているのはこういう事だったのか!

本当発展途上国のバスに乗ったりするとこういうただでは目的地まで行かないぞ、的な感じなのが多いけど、今回はこんなことを予想してなかっただけにガクッと来た。

長い~一日になりそうだな。。

そしてバスは走り始めそのまま国境をいざ目指すのかと思われたが、しばらくしてまた止まってしまい、ここにも同じような感じの免税店が並んでいる。。

嫌な予感が、、って

お~~~い、また同じ事を繰り返すのかい!

デジャヴを見てるかの如く、やっぱりまた同じようなおばちゃん達がバスが止まるやいなや物凄い量の荷物を持って鬼の形相で突っ込んでくる!

いや、さっきもう荷物をパンパンに詰めてこれ以上入るスペースなどないはずだ、やめてくれ、このバスに乗せるとは言わないでくれ~~~、、、

 

願いも空しく車掌が降りて来て、また一から荷物を全て出している。。

もうスペースは一見無さそうだが、車掌・ドライバー&新たなおばちゃん達はああでもないこうでもないと、スペースを探し無理やり更なる大量の荷物を押し込もうとしている。

これは長期戦になると思い俺はバスを離れ近くの食堂に行き、飯を食いながら遠くの攻を眺めていた。結局また1時間以上荷物の積み込みにかかり、一体どうやってあれだけのTVや衣服なんかを詰め込んだのかはマジックという方法以外考えられないのだが、どうしても入りきらないわずかに残った荷物はバスの寝台席の間の廊下などに無理やり置かれていて狭くてしょうがない。

そしてようやくバスは再出発しさあこれからどんどん先へ進むぞ!と思いきやしばらくするとまた大きな駐車場に止まってしまった。。

どうも今度は食事休憩らしく、他にも同じような大型バスが何台も止まっている。ただもうここは中国系の人間の姿が殆ど見当たらず、出ている食堂の店員も頭の上にあのちょこんとした四角いイスラム帽をかぶってそっち系の料理をつくっており、雰囲気がもう中国ではなくなっていた。

一軒の美味そうな食堂に入るとそこの女の子が“Japanese?”と聞いてきたり、おじさんが変なダンスをして笑わせてくれたりして皆フレンドリーでまた新しい世界へ入って来たんだという思いが沸き上がりテンションが上がってきた。

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バスの一大休憩所にあった食堂。フレンドリーでもう中国ではない雰囲気が漂う

そして驚いたことにここで別バスで移動中のピーターカップルにバッタリあった。彼らが今晩中国側国境近くのインニンという小さな町にカザフスタンの途中に一泊寄ることはしっていたが、確か9:30出発だったはず。

が、彼らのバスは例の免税店経由ではなくスムーズにここまで来て、3時間後に出発したのに関わらず、しまいには我々に追いついてしまったとのこと

ピーター達もなんでお前らこんな所にまだいるんだ?と不思議そうにしていた。

そりゃそうだろう!3時間も彼らより前に出て今同じ場所にいるんだから。。免税店経由のバスのバカっ!! 

 

 《早速カザフ人達との出会い❕狂気のホスピタリティの洗礼が始まっていく》

そしてここで他のバスに乗っている、これからアルマティに帰るカザフ人2人組に話掛けられた。若い男女の2人組で、男の子の方が近々アメリカに留学しに行くので英語が話せ、女の子の方は英語は分からないがニコニコして俺好みのロリコン系で可愛い

女の子はこちらに興味を持っているらしくちょっかいを出してくる。そしてこの男の子はElranといい、のちに大変お世話になることになる。

ただここはお互いバスが違うので一旦別れた。そしてようやくバスは快適に走り始め、俺は心地よいガタガタ道の揺れと共に眠りに落ちて行った。。。

 


ディープすぎるシルクロード中央アジアの旅 (中経の文庫)

 

バスはそのまま走り続け目が覚めると明るくなっており、しばらくすると国境に着きそこで止まった。

国境では勿論一旦降りて荷物も全て降ろし、出入国審査を通らなければならない。

そこで例の免税店で大量に買い物してたおばちゃん達の荷物が凄まじく、一人に掛かる税金の負担を軽くしたいのか、俺達に少し荷物の一部を自分のものであるフリをして通ってくれないか?と図々しく頼んで来た。

無駄に俺に税金を掛けられたり面倒な手続きなど一切したくないので、勿論断る。

それにしてもロシアババァ共は図々しい。大体そんなもの本当に中身がテレビかどうかわかったもんじゃない。紛れて変な物でも入ってたらヤバいことになる。

 

それにしてもここの国境は、何もない平原に簡易施設みたいなイミグレーションがポツンとあるだけ。また何台もバスが通ってるので異常に長く待たされ、また係員達ものんびりいい加減にやってやがるのでとにかく時間が掛かる。

これもこのウルムチ~アルマティ間の交通が距離の割に29時間も移動に掛かる要因のひとつだろう。ここら辺にはもぐりの両替商達が何人かいて両替を持ちかけてくる。残りの中国元をカザフのお金に一番レートの良かったおっさんから変えた。

出国後さらにバスを待ちようやく入国側のイミグレーションに行くが、ここでもカザフ人の割り込みやルーズな係員の対応などで時間が掛かった。。

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中国/カザフスタンの国境。何もない。。

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