スマホも地図アプリも無くても冒険は出来た❕中国から中央アジア ~シルクロード横断ディープ旅~ 中国編⑤
<麗江~広州>~悪夢再び・クレアーの本拠地に乗り込み中国人の生の生活を垣間見たディープな滞在~
《別れの朝と衝撃のプリスの後日談~変態バーコード親父エピソード》
翌朝は麗江出発の日。
ハイキングツアーを申し込んだバーコード親父の所でタクシー?を呼んでもらい空港へ。ここでもプリスに感謝。
ガイドブックも持っていなく、宿も言葉が通じないので相変わらずここから空港までどのくらいあるかすら知らなかった。どうせ田舎だし近いだろうと思っていたら、なんとここから車で1時間くらい掛かるという。
乗ってみたらすごい悪路のガタガタ道でやはり1時間くらい掛かった。プリスからこの事を聞いていなかったら飛行機に乗り遅れていたかも知れない。。
ところでプリスとはそのハイキングツアーを申し込んだ親父の所でバイバイをしたが、後日彼女から聞いた話では彼女はここからひどい目に合ったという。
。。。ここからはプリスの話を抜粋。。。
【【まず彼女は俺と別れた後、シャングリラという次の目的地に行く為にバーコード親父を通して予約していたバスの乗り場に行くと、時間か日にちを親父が間違ってて、バスに乗れずに町に戻ってきた。
そこで翌日に出発を延ばすことにして、その親父がやっている宿に宿泊する事になり、その夜寝てる時に気配を感じたという。
すると何と真っ暗な部屋の中にバーコード親父がぼーっと突っ立っていて、プリスを見下ろしていたらしい。
発狂寸前までびっくりした彼女は叫び声をあげ、親父を何とか部屋の外に追い出してドアを背に押さえつけて親父がまた入ってこないようにした。
そしてそのままドアを押さえて立ったまま一晩過ごしその後一睡も出来なかったらしい。(彼女は一晩中親父がすぐドアの前にいる気配を感じて恐ろしかったと語っている。)
そして朝になり急いでその宿を出て行き、バスに乗って無事にシャングリラまで行きましたとさ。】】
しかし人間分からないものである。
このバーコード親父は人が良さそうに色々と話をし、俺にもサービスのお茶をふんだんに惜しまずくれたりして、見るからに冴えない容姿だが人はいいおっさん、といった感じだった。
しかしまさかそんなに絶倫だったとは。。
いや、一体何がしたかったのだろう?
性欲はとてもなさそうだが、
そして何で襲ったりするわけでもなく、暗がりでじっと見つめているだけだったのだろうか?
不思議である。
中国4千年の気功技術か何かで、触れずとも服を透視してプリスの裸体を拝んで楽しんでいたとでもいうのだろうか。。
それなら納得行くが。。
まーそんな事もあったので、女子の一人旅には本当に気を付けて欲しいものです。
<麗江から広州へ~ローカルの生活を垣間見る>
麗江の空港はのんびりしていて、また空港職員が皆親切で笑顔が良かった。あの変態親父&ワイルド野人ガイド以外は皆素晴らしく、めちゃいい所だったので是非また訪れたいと思う。さらば麗江。
飛行機は時間通りに広州の国内空港に到着。
空港であのクレアーが待っているはずだったが、周囲を探してもいないし電話も繋がらない。来なかった場合は住所も分からないし、相変わらずこの地域の情報も全くないのでちょっと不安になるが、何度目かの電話でやっと繋がる。
彼女はここに向かっているのだが、もう少し時間が掛かるとのこと。彼女の時間にルーズな所はこの後何回も見てしまいうんざりすることになるのだが、これはほんの手始めだった。
ようやく合流し、Metro(地下鉄)でクレアーのアパートに向かう。中心地から少しメトロで行った住宅街が多い地域だが、ここは駅の前もビルが建ちそれなりに栄えてるし、中心街から近いのでさぞかし高いのかと思い部屋代を聞くと月US$200ドルくらいだという。
都市部で不動産が高騰する中国では思ったより安いな、と思いアパートに行くと、駅から徒歩3~4分と便利で目の前にコンビニなどあるのだが、アパートの建物は汚く薄暗い感じ。中に入ると日本の一人暮らしのアパートよりは広めのリビングにベッドルームが一つあるが、トイレ&シャワーはとなりの部屋の老夫婦と共同らしい。
そのトイレのスペースになぜか電気プレートと洗濯機が設置されていて、何か料理する時はそこでしなければならない。だた自分の部屋に満足なキッチンが無く、又冷蔵庫も無いのでここではインスタントラーメンくらいしか作れないのではないか。ただ中国の一人暮らしの環境はだいたいこういった感じみたいだ。
冷蔵庫がないのはここ暑い広州ではキツイ。仕事が忙しく外食が当たり前の中国では生活環境の優先順位も違い、皆こんな感じかもしれないが。だから全体の物価の割に外で食べる値段が異常に安いのだろう。クレアー自体は色々と問題あるが、中国の一般的な生活が見れるのは面白い機会だと思い、それを楽しむ事にした。
《言葉の通じぬ中国女子達とのハーレム食事会!?》
家で休んだ後、何やらクレアーが俺を友達に紹介したいらしく、俺に確かめず勝手に今晩の予定を友達との食事会にしてしまい、レストランも既に予約してるという。その辺の感覚もよく分からないが、友達も予定を開けレストランも予約してしまってるので、行かざるを得ない感じになってしまってる。
彼女は色々張り切って今後の俺の滞在プランをどんどん決めているみたいなので、ちょっと窮屈で変な方向に向かっている感じだ。
夕方出かけ、駅でまず一人の友達と合流する。彼女はクレアーと同じ歳の27歳で元ガルーダ航空でフライトアテンダントをしていた。よって英語が話せるので道中は問題なかったのだが、レストランに着くと他の友達も集まり出し、皆英語はさっぱりなので俺はポツンと一人取り残される事になる。
ここのレストランは規模が半端なくでかく、5階くらいまでのフロア全部このレストランの物らしい。客も従業員の数もめちゃ多く何がなんだか分からない。
《そしてここでは建物の外まで降りて行き、レストラン所有のマーケットで直接シーフードをテーブル番号と共にオーダーすると上の自分達のテーブルに料理が運ばれて来るシステムになっている。》
そのシステムはすごいと思った。この規模と忙しさで果たして本当にそれが機能するのか不思議だったが、そこまで待たずに全てのオーダーがちゃんと来た!それにはびっくり!
また、このレストランの外のマーケットもそれなりの規模で、本当に色んな種類のシーフードが生簀に入っている。特に貝類は見たことも無い物も多く、一体どうやってこんなデカい化け物みたいな貝を食うのだろうと不思議だ。
料理は豪勢に、チキン・なまこ・エビ・刺身・貝類などが来てどれもそれなりに旨かったが、何せ俺は5人の中国人女性に囲まれており、クレアーと元スチュワーデスは他の人としゃべってしまい、俺の両隣は全くコミュニケーションを取れない人だった。。
そして女性同士も皆知り合いというわけではなく、最初よそよそしい感じも見られそこも気まずい。クレアーの意図がさっぱり分からないが、そのうち女性同士は打ち解けだし、楽しそうに箸をつついている。
そして俺は下を向き、一人でひたすら目の前のナマコやサーモンと会話したり、皿の上の食べ物ををただただ黙って口に運び続けていた。。
満腹になってお会計の際やっぱり一人110元くらいになっていた。これは俺の中国での一回の食事の10倍以上分である。確かに寝床はフリーであるが、これでは帰って大きくマイナスだ。本当にこのペースだと一番の目的の中央アジアに行く前に旅が終わってしまうんじゃないだろうか。。
しかし驚きなのは、皆ちゃんとした仕事をしているが、それでもこの年代の中国の一般的なOLなどの給料は日本円で月5万円くらいだ。それで一回の外食でためらう事無くこんな代金をポンポン払えるのは一体どういう事だ?
その答えはあとで色んな人から聞くことになるが、どうやらこの世代の中国人は自分たちの収入以上の出費があることは一般的らしい。一人っ子政策で一人っ子が多いので、両親・父型の祖父母・母型の祖父母といわゆる”6つの財布"が常に確保されているらしく、自由になる金が結構あるみたい。
なのでその給料で10万円近くもするIPhoneをたくさんの若者が持っているのか納得した。
まーそのおかげで消費活動が活発になっているのだが。。
食事が終わると皆と別れたが、クレアーの目的はなんだったのだろうか?彼女は俺が一人でポツンとしてたことに対して笑顔でごめんね~と言っていたが、特に悪いとは思っていない様子。
皆感じは良い子達だったが、特に今日の会に俺は必要なかったと思う。思うにクレアーはただ皆を集めて自分に外国人の彼氏が出来たとお披露目したかっただけだったんだろう、俺の気持ちはどうでもよしに。。
そしてその後は近くの川沿いを歩く。ここら辺は河の向こうに新しい広州のシンボル”広州タワー”がそびえ立ち、煌びやかに数秒毎に色合いを変化させ、クルーズ船が行き交い付近には各国の大使館や外国人ビジネスマン向けの高級レストランがあるなどオシャレで国際的な場所なのだ。
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旅の指さし会話帳4 中国[第3版] (旅の指さし会話帳シリーズ)
《広州のリバーサイドは色々な地元の事情が伺える》
その一方川沿いの地元の人達が集う遊歩道では、カンフーしてたり釣してたりして和やかなエリアでもある。
ここではギターを持った若者達が弾き語りをしているが、よく聞くと、ん?という感じで音がはずれていたりする。よく見るとギターを弾いている男の横で女の子が歌っていたりするのだが、この音痴な女が歌った後ギター弾きに金を払っている。
どうやら弾き語りついでにカラオケの伴奏も同時にしてるらしく、それで小遣いも稼いでいるらしい。
まさにどこでもカラオケ状態だ。
う~ん、面白いというか何でも商売にする逞しさというか、ここでも強く中国を感じた。
夜も更けて来たのでバスで帰ると、バスにはTVが当たり前のようについていた。。