DavePerthのオーストラリア生活記&海外旅行記

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スマホも地図アプリも無くても冒険は出来た❕中国から中央アジア ~シルクロード横断ディープ旅~ 中国編⑦

<シャオガン~広州~香港~広州>~かの有名な香港にて地獄の超圧迫部屋と意外に知らない本土との確執を目の当たりにして驚く~

 

 

《中国で中華料理以外を口にしてはいけないと悟った》

翌日は朝のんびりして、電車で広州まで戻った。

広州に着いてメトロで家に戻る際、チケットを買うのに長蛇の列に並ばなくてはならない。やっぱりここは大都会で、人口の多さをすごく実感する。

ディナーはクレアーがどうしても行きたいという日本食の食べ放題レストランに行く事になった。

いってみると店内は無理やり日本庭園風にしてあり、また値段がバカ高い。168元もするのだ。俺が普段に御世話になっている1杯6元のヌードルが一体何杯食えるのだろう。。

ただメニューはやたら豊富で、食べ放題には小皿料理からおつまみ・天ぷら・刺身・焼き魚・肉・すし・デザートそして何とアルコールまで含まれている。しかし肝心なのは味である。

試しに店員にここには日本人のシェフがいるかと尋ねると、全員シェフは中国人だが日本で修行をしてきた人間はいるというなんだか怪しいな。とにかく食べ放題なので無茶苦茶頼み片っ端から食っていくが、全て微妙な味。。ていうかまずい。

何でも中国人の口コミサイトでは1・2番の評判の日本食レストランらしく、クレアーも美味しいと言って食べているが、彼女に味を聞かれ俺は正直に答えたのでその反応にびっくりしていた。

ここの料金は無駄に高いだけで、これなら本当に6元のヌードルを食べた方が全然いい。これは俺自身の感じた事だが、中国では中国料理以外を食べてはいけない気がする。中国料理は安くて旨いのに、外国料理は基本的に高くでまずいんじゃないか?、全て。

まだ中国の人は中国料理以外に慣れてなく、又海外旅行もそんなに行ってないのでやたら外国商品やブランドをありがたがる傾向にあると思う。

要するに中身などはどうでもよく、あの国のあそこで写真を撮った、あのレストランで外国料理をこんな値段で食べた、など、自分が好きでそれをしたかったかよりも流行っていて高級なありがたい物だから行ってみる、といった傾向が強く見られる。

その後高級ホテルなどがあるエリアに足を延ばすと久々に外国人を見た。観光客ではなくビジネスマン達が多い。ここら辺は多国籍料理屋やバー・クラブが並び、どれも無駄に高そうである。

まさにバブル期に中国は今いる、といった感じ。

 

《いざ、香港へ~同じ中国なのに何で国境審査があるの!?》

翌日は中国の観光ビザの延長香港まで足を延ばす。

深圳に着くと香港に入る為にイミグレーションを通過しなくてはならない

香港ってとっくにイギリスから中国に返還されてなかったっけ?なんでイミグレを通るの?

そして更にびっくりしたのはクレアーは中国人なのにやはりパスポートを提示してい。未だに本土からの人も香港に行くにはパスポートと許可証が必要だと言う。中国人は普段でも国内で使用するパスポートを携帯しなければならない義務が有り、表面的な急速な近代化とは違ってまだまだ色々面倒臭そう。

そして香港側に入るとそこは別世界。一件ぱっとみると気づかないのだけど、歩く人は多種の民族にわたり、英語もチラホラ聞こえてくる。そしてさらに驚いたのは、今まで本土では車は右側を走っていたのに、香港では車は左を走っている!

何で??????

香港はイギリス領だったので、その時のなごりでまだ車両は左側通行とのこと。しかし変換されてから何年経ってるんだ。。同じ国でイミグレ通ったり違う車線になるなんて初めての経験だ。

本当に知らない事が有りすぎて恥ずかしい。。

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イミグレーションを抜けて香港にイン。国境を越えた感覚

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香港の街に出るとビルばかり。圧迫感がすごい。。

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イミグレーションを越えるとそこから左側通行。間違って逆走する車はいないのだろうか。。

《一歩入ると本土との確執や、本土の情報統制を実感する》

そしてビザの延長を早速しようとビザセンターに向かう途中の歩道橋の上を歩いている時、その橋の柵を注目するクレアー

何か柵の壁に新聞記事のような物が所狭しとたくさん張られているが、それを読み顔をみるみる強張らせていく彼女。

何でもここ香港はまだ中国政府からの独立を願う声が多く

中国本土ではメディアが絶対に報道しない、中国政府に都合の悪い事件(例えば天安門事件のような事柄を政府は内容を変え、都合の良いように市民に伝えてきた)の真実を市民に伝えたりしてるらしい。

最近はYou Tubeなどの普及で市民が政府以外からの情報を得ることが徐々に浸透してきていて、彼女も何となくは分かっていたのだが、改めて具体的な記事などを目の前に突き付けられるとかなりのショックだったらしく、記事を凝視して固まっている。。

ここ中国ではすでにここまでの滞在期間でもそういった情報規制は目の当たりにしてきた。

例えば俺も中国本土でネットをやった時に、Youtube/Facebook/Mixiなどのソーシャルメディア系は一切アクセスできなかった(ただ実際は皆海外に出た時に見たり、国内でもIPアドレスを変えたりしてアクセスしてるらしいけど)が、ここ香港に来たらアクセス出来た。

 


性と欲望の中国 (文春新書)


 中国大自滅 世界から排除される「ウソと略奪」の中華帝国の末路

 

 

あと、最もびっくりしたのがクレアーの家で何気なくテレビを見ている時だった。

中国語が分からなくても生放送の番組中になんでこのタイミングでって時に、急に化粧品のCMに切り替わることが何度かあった。

広州では同じ広東語圏の香港のTV番組が多くやっているのだが、生放送は5秒遅れで放されているらしい。

そしてその5秒の時差で番組中何か中国政府にとって不都合な事が無いかをチェックして、あればそのように不自然なタイミングでも急に化粧品のCMを入れるらしい

 

う~~ん、子供だましみたいなやり方だけど、恐ろしい政府だな本当に。。

中国に来て一番びっくりしているのは、町を歩いていたりして表面的には何も日本などと変わらないのだけど(運転や歩行者のマナーは違うが)、ちょっとこういう風に奥に入っていくととたんに彼らの一個人としての尊厳というか人権がまだまだ確立されていないのを感じる

これは来てみて肌で感じてみないと本当に意外と知らない事が多いな、と強く感じてしまう。

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このゴチャゴチャした看板が実に香港っぽい

《噂以上の地獄のような狭い香港のゲストハウスの部屋》

ビザ延長を申請した後クレアーが予約したゲストハウスに向かうが予約が入っていないのというので、同じビルの違うフロアにある他のゲストハウスに泊まる事にした。

ここ香港ではひとつの雑居ビルの1フロアに数件のゲストハウスがあるパターンが多い。なのでひとつの狭い汚ったねぇビルの中に何十ものゲストハウスが有り、そういったビルがあちこちに点在する。

そしてここのゲストハウスの部屋は、俺がかつて経験した事のないほどの狭さを誇っていた。だいたいこの辺のゲストハウスの部屋は概してメチャ狭いのだろうけど、ここまでとは予想しておらず本当にたまげ、あまりのスペースの無さに絶望感すら湧いてくる。。

シャワー兼トイレは本当に半畳も無く、シャワーの真下に便器があるので一体どうやってシャワーを浴びるのか?まさか宿泊客は皆便器の中に足を入れてシャワーを浴びているのだろうか?

そしてトイレの壁とベッドの間にはほんのわずかな隙間しかなくバックパックを置くスペースすらない。だが無理やりバックパックをそこに押し込むと、あとは全く居場所が無く、

この部屋の中ではラジオ体操をする事すら困難な状況だ。。  

 

【HotelsCombined】

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このように部屋が密集していて、1フロアに何件ものゲストハウスが存在する。。

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かつてない狭さの部屋。ベッドとトイレ以外はもはや靴を履くだけのスペースしか残されていない。。

なるべくこのおぞましい空間には居たく無いので、荷物を置いてさっさと部屋を出て外で飯を食う事にするが、どこも本土と比べてすごく高く、また無茶混んでいる。これは絶対に住めないぞ、香港。

 

《100万ドルの夜景はやっぱりすごかった!》

店を出て何時間か町やビーチの方をブラブラして晩飯を軽く済ませ、あの有名なSTAR AVENUEの100万ドルの夜景を見に行く。まだ始まる前だというのに、川沿いの鑑賞ポイントには人がびっちりと覆い、早くも混雑している。

夜景自体もきれいなのだが、ショーが始まるとすごいと思った。何せ地方行政自体が全面バックアップしてるみたいで、自分たちの後ろ側のビルが指示系統となり、そこから対岸のビル群が呼応して、音楽に合わせて光の芸術を作り次々と色んなビームや模様をライトアップにより作り上げていく。

驚くべきは、色んなビルが協力し合ってミュージカルのようなショーを作り上げていること。

こんなのは初めてみた!

ショーは15分程で終わったが、興奮冷めやらぬまま川沿いを歩いていると、よく見ると歩道の上には香港映画スター達の手形がかたどられている。ここはミーハーにブルース・リーとジャッキーチェーンの手形を探し比べてみると、ジャッキーの手は思った以上に小さかった。

その後は繁華街や綺麗に整備された都会のオアシス的な公園などに寄ったりして疲れ切ってゲストハウスに戻った。

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100万ドルの夜景。このビル群がコラボレーションしてひとつの芸術を作り上げる

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これがジャッキー・チェンの手。意外と小さい


翌日はビザセンターに延長申請をしていたビザを受け取りに行った。特に何もなくあっさりとプラス30日間のビザが下りた。ここ中国では2011年現在、日本国のパスポート保持者には無条件で15日間の観光ビザが入国時に与えられるが、それ以上の滞在を希望する場合は延長を申請しなければならない。

そしてしばらく香港の街をブラブラしてイミグレを再び通り広州に帰ってきた。

 

今回の香港行きで今まで知らなかった事を知って、びっくりした。こんなに有名で人気のメジャースポットであるのに、来るまで知らない事がこんなにあるなんて。

その驚き、改めて知った新真実はこんな感じだった

  • 中国本土から香港へはイミグレーションを通らないと入域出来ない。そして中国人ですらも
  • 香港に入ると車両は左側通行に変わる
  • 香港ではまだ独立意識が強く、本土の言論統制に反してyoutube/facebookなどのSNSにもアクセス出来る
  • 本土では香港のTV番組の生放送は5秒遅れで流し、何か内容に問題があると突如化粧品のCMが入ってくる

 など色んな事が知れて期待してたより楽しめたかな。

 

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