DavePerthのオーストラリア生活記&海外旅行記

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スマホも地図アプリも無くても冒険は出来た❕中国から中央アジア ~シルクロード横断ディープ旅~ ウズベキスタン編⑬

<ヒバ滞在>~保存が素晴らしいイスラムの古都を観光、そしてアラビアンナイトの最高の夕日に萌える~

 

 

《とある本との運命の出会い》

翌朝起きて宿で料金に含まれている朝食は、??というような何もない内容で全く満足のいくものではなかったので、クレーマー体質のピーター&エリアナカップが怒り出し2,3泊すると宿には伝えていたが、今出ると言い始め例の長女ともめ始めた。

結局押し切って俺達も付き合い4人で宿を出た。確かに長女の態度は非常に悪く、あれでは宿泊客はあまりリラックスした時間を過ごせないだろう。俺とクムは正直どっちでも良かったが、付き合って出ることにした。

 

そして正門である西門のすぐ外側にあるラリ・オパという宿にチェックインした。

ここは感じ良さそうな家族が経営している。

そしてここに移ったことで運命的な本との出会いがあった。

俺はカザフスタンキルギスタンで色んな若者と交流した中で、色々と考えさせられる事があり、是非自分もこの機会に旅から帰ったら何か新しい語学の勉強を始めようと思い始めた。

その語学は今回の旅で関わった中国語かロシア語にしようと思っていたのである。そんな時この宿にチェックインしたら、レセプションのテーブルに旅人が置いて行ったであろう本が並べられており、宿泊客は無料で借りて読む事が出来た。

英語、フランス語などの中に2,3冊日本語の本もあり、何とその中の一冊が中国語のテキストだったのである。しかもCD付。

すぐにレセプションの若い男に、このテキストと今俺が持っている日本語の文庫本を交換してくれないか?とお願いしたら、“全然持って行ってくれていいよ、君の本はくれなくても大丈夫”と快諾。

喜んで俺はその本を貰い受け、この旅が終わったら中国語を始める事を決意した。これも何かの縁だよな、しかしタイミング良すぎるな、本当。

ここの宿は部屋は狭いのだが、US8ドルで朝食が着いており人もいい感じだ。日本語のガイドブックにでも載ってるのか、去年まで日本人の旅行者も多かったようだ。ただ震災の影響か今年は殆ど来てないらしい。

 


はじめて旅するウズベキスタン

 

《城壁に囲まれた古都・ヒバにどっぷり浸かる》

その後町の散策に出かけた。

どうやら本来この城壁の中に入って歩くには入場料が必要だったらしく、昨日は払わずにフラフラとしていたらしい。新しい宿は正門のすぐ外なので入る際チケットの提示を言われ買わざるをえなかったが、ここではサマルカンドのように怪しげな警察官達のディールも無く、ディスカウントは利かず公式レートのみの販売だった。

 

途中博物館に行ったりするが、やはり俺はあまり博物館とかそういった物に興味がないのかただ通り過ぎるだけで、それよりも道端の露店と親父の雰囲気や、歩きながら目に入って来る町の色合いの変化や、突然目に飛び込んでくるミナレットやモスクと町の一体感と行った方に惹かれるみたい。

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もはやリアリティを感じないおとぎチックな建物

ここは観光地になっているが、それでも雰囲気抜群で歩いてるだけで楽しい。

中でも良いのは真っ青な空とそびえ立つミナレットコントラストで、似たようなものをブハラから相当写真を撮っているが、ここでも自分がピンとくるたびにシャッターを押し続けてしまった。

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見事な青空に向かってそそり立つミナレット

あるミナレットに行ったとき、上に登ってみないかと管理してるおばちゃんに誘われ、ディスカウントにも応じてくれたので登ったら、思いのほか絶景で旧市街全体が見渡せた。

他のミナレットやモスクなどが点々とあり、そのずっと奥の遠方の地平線まで見えたので期待してなかったが満足の行く風景だった。昨日は砂の巻き上げで霞んでいた空気が今日はくっきりと青空が広がって最高のコンディションだ。

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塔の上から見下ろした旧市街。

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その当時、ここでどんな見世物が行われていたんだろう。。

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俺の出番はいつだ。。?

ランチは旧市街の外にあるローカル民の食堂に行ったが、あれもこれもないと言われ取りあえず出て来たものはビーフのケチャップ風味の皿で、はっきり言えばまずかった。

その後も旧市街の散策を続けた。写真を撮りまくったり生物の博物館では、脳と骨が無い奇形の赤ちゃんのホルマリン漬けが展示されてたりして薬物の危険性を訴えてたりしていたが、かなりグロテスクだった。

そして次にこの町で2番目に高いミナレットに登ったのだが、上の展望室はゲージで囲まれちょっと外が見にくかったのだが、そのゲージには無数の南京錠が括り付けられてて、その横に落書きで男女の名前らしき物が書かれており、これはどうやら地元の若いカップルが来てカギを付けて愛を確かめ合う場所でもあるらしい。

こんなのはどこにでもあるんだな。

 

俺の育った地元のほうでも湘南平という高台の上にある塔に登ると、そんな風に当時南京錠がいっぱいつけられていたが、その日野郎4人でいった俺達はそれらの愛の証に嫉妬し、腹いせでその展望室から外に目がけて南京錠にぶつけながら皆で立ち小便をした記憶がある。。

 

ま、そんなことはどうでもいいが結局若いカップルがやることなんて国や宗教が違えど似たようなものなんだと妙に感心した。

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あのミナレットの展望台にはあの愛の証が無数に掛かっている

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そのミナレットの上から

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アークをくぐる時は向こう側に何が待っているんだと、何かワクワクドキドキする。

そのミナレットの下にあった木造のモスクが圧巻だった。非常に古い木を使っており、その柱一本一本に彫刻が掘ってあり、それぞれデザインも違い気の遠くなる作業だったに違いない。

そしてアートミュージアムに行くと一転して天井のカラーが赤・オレンジ・黄色・青とカラフルで対比が面白かった。あまり美術に興味が無い俺もイスラムの建築やアートは面白いと思う。

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う~~ん、細かい!

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木一本一本に細かい彫刻が彫られている。これは圧巻だった

 

《びっくりな当たりの郷土料理・ウズベキスタン冷やし中華?》

その後もメドレセなどにいってブラブラした後、歩き疲れたので宿に戻り早い晩飯を食う事にした。

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小さなカーペット売り場。ちょっとだけ涼しい気分になれる

今日頼んだのは是非トライしてみようと思っていたこのヒバの郷土伝統料理だ。麺料理なのだが、スープではなく日本風に言えば冷やし中華に当たるのだろうか、冷たい料理だ。

しかしここではまず手製の麺に香草を練りこみ、ヨーグルド風味のソースの上に更にカレー風味のソースを乗せて出てくる。

それを混ぜてくうのだが、見た目とは裏腹にそれぞれが妙にマッチし、美味くて逆にびっくりした。ヨーグルト風味の麺など食べた事なかったが、以外にも美味しく病みつきになりそうだ。

ここウズベキスタンで食べた料理の中では間違いなくトップレベルだ。ブハラの宿のアブドゥールのお母さんの料理はどちらかというと西洋風にアレンジしたものだったので、地元料理という点ではこの麺料理がウズベキスタンに来て一番という事になる。

いや、久々に旨いものを食べることが出来た。この数日本当に食欲が落ちていたから。。

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これが意外にもウズベキスタン最高の一品!ヨーグルト&カレー風味の冷やし麺


中央アジアの炊き込みご飯「プロフ」の素

 

 

《今夜もアラビアンナイトの世界に酔う》

食後は暑さ疲れ切った他の3人を置いて、元気な最年長の俺は一人でまた昨日の城壁の上に登ってみる事にした。

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旧市街を照らす燃えるような夕日。

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城壁に向かう道すがら。夕日の逆方向に月が出てきた。シュールだ。。。

城壁にある穴から外の地平線の奥に沈んでゆくデッカイ真っ赤な太陽がばっちり見え、城壁の中はその夕日に照らされ町の色がどんどん変化していく。夕日とは逆側の旧市街の奥には、月がまだ明るさを残した空にポツンと見え、その周りの空はピンクから紫に色を変え下のモスクやミナレットが反射して全てが重なった光景は、非常にシュールで幻想的だった。

空気が澄んでいるせいか昨日より更に綺麗に見え、アラビアンナイトの世界そのものだった。一人で暗くなるまでボンヤリとその景色を眺めていると、非現実的な光景とは裏腹に俺自身のこの旅が終わりに近づいている事を実感して少し感傷的になった。

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ピンクに染まる空と城壁

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城壁の上から。空の色が徐々に変化していく光景は本当に幻想的

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