ボルネオ島初上陸2016 ~目指せオランウータンとジャングル~④ オランウータンの生息地・キナバタンガン編①
<ついにオランウータンの生息地のジャングルに上陸!>
《久しぶりのアジアの混沌バス地獄からサンダカンの町へ》
陸の孤島のジャングル・Lupa Masaで2泊した後、下界の村・Poringまで荷物を持ち歩いて出た。そこでニックの知っているおばちゃんドライバーにRanauという中継地点まで行った。
そしてそこからバスを捕まえて次のジャングルの中継地点である、コタキナバルに次ぐサバ州第2の町・サンダカンに向かう。
ハイウェイに出てバスを待つが中々来ないし、来ても満席なのか通り過ぎて行ってしまう。。そこで次来たバスに止まってもらえるように早めに大きくジェスチャーでアピールしていたら、ようやく一台の大型バスが止まった。
それでも席はとうに満席で、更に廊下まで人でいっぱいなので乗せられないとドライバーに言われたが、強引に交渉し何とかドライバー横の乗客が乗り降りするステップの所に、同じようにバスをここで待っていたおばちゃんと密着する形で場所を確保出来た。
そしておばちゃんと密着しながら数時間後にようやくサンダカンに到着した。
このサンダカン自体はあまり見どころというか観光スポットはないのだが、ここからオランウータンや他の野生動物の宝庫である、キナバタンガンという地域で川沿いにあるジャングルロッジや村のホームステイを拠点にしながら探検する前に立ち寄る町なのである。
このサンダカン付近にもブルネイで見たような水上集落があるというので歩いて行ってみた。暑くてきつかったが、一時間くらいかそこらでそれらしき場所に着いたのだが、想像していたのとは違い、ブルネイのような感じではなく、妙に区画整理された水上というよりちょっと陸から突き出た住宅区、という印象を受けた。
勿論ブルネイのそれと違って観光客も殆どこないので、ローカルな雰囲気はあるのだが残念だったのは大量のゴミが水の上にも水辺にも散乱してることだった。。
どうしてもアジアの地方とかに行くとこのゴミの問題が多く、発展していく裏の悲しい現実を見せられているような気分になる。。
《ついに野生動物の王国・ジャングルに突撃!!》
このサンダカンで2泊して鋭気を養った翌日、サンダカンバスターミナルからLahad Datu行きのバスに乗り、途中で目的地のBatu Puteh村の入り口で下ろしてもらった。
キナバタンガン川沿いには野生動物が多数生息するジャングルが広がっているのだが、その川沿いに点在する村にホームステイやジャングルロッジがあり、旅行者はそのいずれかを選びそこを拠点に野生動物を探したり村の生活を体験したり出来る。
一番人気の場所はSukauと呼ばれている集落で、ここに沢山のロッジなどが固まっていて、その周辺が絶滅危惧種のボルネオ像(ピグミーエレファント)を見れる可能性があるスポットなのだが、今回はもっと上流で完全に隔離されたBatu Putehのエコロッジを選んだ。
そのエコロッジはこのBatu Puteh村からボートで行った所にあるので、必ずこの村のオフィスに立ち寄らなければならないので、そのオフィスを探してそこでボートを待つことになった。
オフィスに顔を出した後カフェでボートが出るまで待っていたら一人のタイの坊さんみたいな奴がやって来て、リチャードと名乗った。彼も今回2泊3日のプログラムに一緒に参加するみたいで、オーストラリア出身のロンドン在住の一人旅。その後ジェスとエマというイギリス人カップルも合流して、今回はこの4人で一緒にエコロッジに向かい2泊3日を過ごす事になった。
ボートで15分足らずでそのエコロッジとやらに到着した。
そこは本当にジャングルに囲まれた自然の中にあるロッジだった!ちゃんとシングルの独立したロッジが与えられたのだが、高床式で下のスペースにトイレと水桶(シャワー
)が設置され、上が寝床になっていた。
思ったより快適そうじゃないか!
ただここは夜になると何も電気も無いので、暗くなったヘッドランプは必需品になる。
《野生動物達との出会い》
そして荷物を置きロッジ周辺を散策するとさっそくトカゲやここら辺ではそこら中にいるロングテイル(長尾猿)に出会う。そしてここのロッジは目の前に湖もあり、何とそこにはカワウソが生息していてずっと水面を眺めていると時折顔を見せてくれる。
いや、一気に自然の中に放り込まれたようでワクワクしてきた。
そして夕方になり、このジャングル生活のメインであるサンセットクルーズに出た。
小型のボートで俺達のガイド・Jayを筆頭に皆でカメラや双眼鏡を駆使して川から森に住む動物達を探していくのである。
出発してすぐにお約束のロングテイル猿がそこらじゅうにいる。最初はそれにも興奮してシャッターを切っていたが、あまりにそこら中にいるので皆すぐ飽きてしまった。。
そしてボートを進めていると今までのロングテイルとは違う猿が出現!
そう、それがここら辺りにしかもう生息しない絶滅危惧種の猿・テングザルだ!この辺では高確率で見れるとの事だったが、それでも見れるまでは見れないんじゃないかと不安もあったのでテンションが上がった。双眼鏡で見るとその名の通り独特の鼻の形をしてるので、テングに見えて仕方なかったが、テングよりも大分可愛げがあり惚けた感じだ。
そして森の方ばかりに気を取られていると、ふと水面でのっそりとうごめくものが。。 それはすぐそこに迫っていたワニだった。。。!
結構大きなワニで、野生で見たものでは自分が今まで見たオーストラリアやネパールの物よりもデカい感じだ。ただ素早く動く事もなくゆったりと川辺から岸に上がっていった。
とりあえず一発目としては満足の行くクルーズだった。テングザルにも会えたし、ワニもデカいのがいたし。そしてこのジャングルの川に沈んでいく夕日もまた特別な感じがして旅の情緒を盛り上げてくれた。
ようし、これでオランウータンも期待出来るぞ!
《ジャングル・ナイトウォークはワクワク》
ディナーは勿論ロッジで食べるしか選択肢が無いのだが、バフェスタイル(バイキング形式)と言われたがあるのは白飯と魚は一人一匹で、山菜のピリ辛炒めは食べ放題。そして飲み物は雨水(フィルターで越したもの)とティーバッグがあるのでそれで紅茶が飲める。
非常に質素だが、ロケーションを考えればしょうがないのでひたすら白飯と山菜のピリ辛炒めを食べまくった。
そしてここでもナイトウォークはお楽しみの一つだ。夜はやっぱり昼には見る事の出来ない出会いが期待が出来るのでワクワクする。
ここでも現地ガイドのJayはハイクオリティのヘッドランプを駆使して葉っぱの裏に隠れているような昆虫やトカゲ、また枝の上で熟睡している鳥などを見つけ出してくる。
こっちはヘッドライトもしょぼく、暗い中足場を気にしながら歩くのが精いっぱいなので、いつか絶対に高性能のヘッドライト・カメラ・双眼鏡の野生動物三種の神器を揃えたいと切に願った。
本当に経験の他にも道具が良くないと野生動物を自力で探し出すのは厳しいと強く実感した。
A Field Guide to the Mammals of Borneo
これはボルネオの動物図鑑ですが、実際に持っていくとかなり役に立ちました。
この日中々夜動物系は出てこなかったので、また明日に期待だ!
明日はオランウータン見れるかな?
成田からコタキナバルへの直行便有り
D19 地球の歩き方 マレーシア ブルネイ 2018〜2019 [ 地球の歩き方編集室 ]
価格:1836円(税込、送料無料) (2019/5/24時点)